零式艦戦52型

Last-modified: 2015-02-08 (日) 09:01:20

No.021
	零式艦戦52型		艦上戦闘機
	装備ステータス
	火力		雷装
	爆装		対空	+6
	対潜		索敵
	命中		回避
	射程
	装備可能艦種
	駆逐艦	軽巡洋艦	重巡洋艦	戦艦
	軽空母	正規空母	水上機母艦	航空戦艦
	備考

零戦の最終的な量産機となった改良型、「零式艦上戦闘機52型」です。後継機の開発が遅れたため、零戦52型が後期の主力艦上戦闘機として奮戦することになりました。「彗星」艦爆や「天山」艦攻と一緒に、機動部隊の主力として運用してくださいね。

ゲームにおいて

零式艦戦21型の上位装備。正規空母・軽空母を改造すると初期装備として搭載しているため、数は揃え易い。
- 21型との差は対空+1だけであり、体感出来る程の性能差はない。
  これ自体は別に性能が悪くて使い物にならないというわけではないのだが、上位と比べると力不足は否めない。
  良くも悪くも「改にした時の初期装備」といったところか。

紫電改二や烈風がレア度が高く出難いため、開発運に恵まれない提督は終盤になってもこれを主力にせざるを得ない可能性もある。~~完全に史実~~。
- ただし後半海域(5-x)やイベント最深部等では流石に力不足になるためその当たりまでには上位の艦戦を開発したい。
2014/08/08のアップデートでは零戦52型丙(六〇一空)が実装された。

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小ネタ

元ネタは、零式艦上戦闘機52型（A6M5）。帝国海軍の有名な戦闘機、零戦（ゼロ戦）の事実上の最終タイプ。
派生型を含めれば約6000機と零戦シリーズの中でも最多の生産数を誇り、一般に零戦と言えば暗緑色に塗装されたこの機を思い浮かべる人が多数。
- 零戦の最終的な量産型は零式艦戦62型(爆戦)だが、その名が示す通り戦闘爆撃機型。
  純粋な戦闘機（ゼロファイター）としては64型が正式採用された最後の形式だが、こちらは量産に移る前に終戦を迎えている。

大戦初期に無双を誇った21型も中期以降は劣勢を強いられ、得意の格闘戦に持ち込むことすら出来なかった。
そこで52型では一撃離脱戦法に適応すべく速度の向上と火力の強化を中心に改良が施され、またささやかながら防御力の強化も図られた。
- 具体的には、主翼を若干短くして折り畳み機構を廃止。機銃はより初速の速い改良型を採用し装弾数も増加。防弾タンクや自動消火装置を搭載、後の改修型では防弾ガラスも採用された。
  エンジンは21型の栄一二型より強力な栄二一型を積み、エンジンの排気で空気抵抗を減らした上にその排気を加速に利用できる推力式単排気管（ロケット式排気管）を採用。
  これらによって機体重量が増えながらも航続距離は殆ど変えることなく、最高速度を20km/hほど上昇させることに成功した。
- 運動性が良いと言われる零戦だが、機体を横転させるロール性能は最低クラスであった。また徹底的に軽量化を図ったため、負荷の大きい急降下も苦手としていた。
  米軍はそれらの弱点を突く形で一撃離脱を徹底、日本軍機に対し優位を確保していった。
  - 52型は甲・乙・丙と三度の小改修を重ねるが、その何れも重武装・防弾強化を図り総重量が更に増している。
    新鋭機に対抗するためには本来の持ち味である低速の格闘戦を犠牲に重戦闘機を目指すしかなかった。
- 改修の結果、元来の設計の想定外なために21型の持ち味が薄れてしまい、やや扱い難い機体になってしまった。
  機体の配備が始まったのは、もはや零戦そのものが旧式化を露呈しつつあるソロモン海の戦いの後。防弾装備によって生存性は上がったが戦局はそれ以上に厳しく、新米が経験を重ねベテランとなる余裕はもう残されていなかった。
- エンジン出力があまり強化されなかったため、現実にはちょっと強くなったゼロ戦という領域を出ない。
  32型と同じエンジンなので、21型よりも加速性能や高高度における性能など多くの点が改善されているのだが、連合軍が投入してきた新鋭機と比較すると十分な能力を持っているとは言い難かった。
- 52型は実用化が遅れていた後継機の繋ぎとして開発されたのだが、後継機である烈風などの開発は遅れに遅れ、結局最後まで騙し騙し使い続けることとなってしまった。

撃墜王として知られる坂井三郎氏や堀越技師の著作が影響してか、戦後の評判は芳しくないものが多い。
無理な改造を重ねて鈍重になった｢老いた名馬｣などと評されることすらある。
- 実際には上昇力・急降下速度の向上、横転性能の改善により左右の切り返しは鋭く、21型と52型の両方を経験した搭乗員は52型の機敏さを評価している。
  またソロモン諸島方面で米軍新鋭機と戦う部隊は21型の補充を拒否、52型を供給するように強く求める電文を残している。
- 52型の登場と配備は前線の搭乗員から歓迎されており、昭和18年秋から始まったラバウル後期航空戦においてもF6Fなどの米軍新鋭機相手に互角の戦績を残している。

菅野直氏のように、少数ではあるが本機でエースパイロットに成長した者も存在する。

尾翼の機番は見え難いが、辛うじて653-111と読める。
- 第六五三海軍航空隊大分基地所属機。パイロットは藤井四方夫一等飛行兵曹。1944年10月15日台湾沖航空戦にて653空戦闘第164飛行隊第2小隊2番機として宮古島飛行場より機動部隊攻撃へ出撃、敵上空にて戦闘機30機の待ち伏せを受け中隊は半数を撃墜され、藤井一飛曹も未帰還となる。
- 653-111機は昭和19年9月に大分海軍航空基地で撮影された駐機中の零戦52型の写真で一番手前に写っていて、ディテールもはっきりしていることから模型の作例でよく使われる機体。
- 653空は日本最後の母艦航空隊でマリアナ沖、レイテ湾を戦い、ほとんど戦果を挙げることなく壊滅した悲運の部隊。

妖精さんの頭の上の謎生物、どこかで見たような……？

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